2007年2月6日火曜日

棒グラフの波線による省略について

地上波テレビ放送における、棒グラフの波線による省略が話題になっているようだ。
民間放送に関しては、以前のエントリでも書いたが多くはゴミくずのような番組だからいいとして、NHK 総合や教育でもこのようなグラフが存在していたとは知らなかった。テレビ放送をみる機会があったら注意して見てみよう。
棒グラフは各項目の「絶対量」を面積または長さの比をもってビジュアル化する手段だから、波線省略を使うと全体がオフセットされ正確な比較ができなくなる。よって波線省略を使うべきではない。グラフを使う意味がなくなってしまうのだ。
それから、ある項目だけ突出しているときは棒を重ねたほうが軸の途中省略よりはずっとましである。
絶対量を比較するのでなければ
、基準は0でなくてもよいかもしれないが、そのときは棒グラフの表現が適していない。棒グラフの強みは面積または長さによりストレートに量を表現するところにあるからだ。
量の小さな変動を棒グラフを用いて表現したい場合は、基準値を別のわかりやすい値としてとり、それからの変位をグラフ化すればよいかもしれないが、この場合も棒グラフの特徴が生きるようによく考えたほうがよい。棒グラフは絶対量の表現以外には向いていないからだ。
平行投影ではなく透視投影変換している3Dグラフもリンク先にあった。制作サイドとしては絵面がよければそれでいいということなのだろうか。

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