2009年9月14日月曜日

静岡で同窓会

静岡県に同窓会に出席するために行ってきた。

私は焼津市に20年ほど前まで住んでいた。





定点観測



焼津を最後に訪れたのは、事実上1999年だから約10年ぶりだ(実際には今年の春にも行ったが事情により極短時間だった)。今回はじっくり見ることができた。

朝早く都内を出発して、まず浜当目、虚空蔵山、焼津市街を見た。浜当目は大崩海岸にほど近い海沿いのエリアで、大好きな場所だ。

南アルプスから連続する山が最終的に駿河湾に落ち込むダイナミックな絵を見ることができる。高校生の頃は毎日のようにロード車のトレーニングの帰りにここで海を見ていた。

焼津市街は見覚えのある古い建物もあれば、新しい建物や道路も見ることができた。商業地域の重心がいくらか移動しているようだが、大きな構造の変化とまではいかないように感じた。自宅があった場所も道路からだが見た。人生の半分はそこで過ごしたのだから、もちろん最も思い出深い場所だ。誰かの新しい家が建っていたが、戸境のフェンスだけは残っていて覚えのある壊れ方をしていた。あれは40年もそこにあるということだ。

ほかにこの日は御前崎・大井川・島田などを見た。島田はばらの丘公園周辺がかなり開発されたようだ。





同窓会



中学校の同窓会に出席した。最長で24年振りに会う同級生もいた。内容を詳しく書けないが出席して良かったと間違いなく言える。会を実現したみんなに感謝したい。

同級生で作家の小川光生も出席した。小川は持ち前の記憶力と話術で、古くて色あせているはずの話を鮮やかに再現していた。





空港



同窓会の翌日、富士山静岡空港を見にいった。

20年前、静岡県中部の人間が飛行機を利用してどこかへ旅行するというのは、交通アクセスの点で敷居が高かったように思う。

私には静岡駅にいくまでが面倒に思えたし、そこから羽田や成田へ行くのも時間がかかるから、飛行機にのるまでが面倒な半日仕事だった。東京自体が遠くお金と時間がかかるので泊り旅行の対象になりえたのだ。

だから静岡にいる限り、そうそう飛行機には乗らないだろうと思っていたし実際乗らなかった。

開港によって県中部の人間の北海道・沖縄旅行はとても手軽になったと思う。これまでは「車や新幹線で行けない国内観光地へ旅行する」という発想自体がしにくかったはずだ。

見学者が多いらしく「ご見学者様入口」と書かれた案内がなんだかおかしかった。

ところで空港は東名牧之原ICから近くアクセス道路は快適な高規格道路だ。また駐車場は無料である。なので静岡県民でない自分でも何かのときには使えるかもしれない





県民性



今回の旅行で静岡が好きになった。



県中部は赤石山脈前衛から連なる山と駿河湾の間に、幅の狭い平野がサンドイッチされた帯のような地形になっている。このため子どもの自然体験があまりに手軽に可能だ。実際その自然のなかで色々なことをしたものだ。

それと比べて関東は広い平野にところどころ丘陵地があるがほとんどは住宅地で、海岸部の多くは埋め立てられている。そして山は丹沢・奥多摩・秩父・筑波までは皆無という、自然体験が一日仕事ではすまないような面白みのない地形なのだ。



一方、子どものころは書籍や電子部品や楽器の店頭での品ぞろえの悪さから、東京に住めたらどんなに便利だろうと思っていた。例えば抵抗やトランジスタはすぐに焼津音響で買えても、特別なデバイスICは煩雑な注文を経て秋葉原より到着を待たなければならなかった。専門的な書籍も入手は面倒だった。

しかし今はネットがあるから大抵の物はすぐに手に入りそのような問題はなくなった。だから、今静岡に住んだとしても、とりたてて不便は感じないと思う。そこでできる適当な仕事がありさえすれば、好きなところに住めばいいと思うのだ。



ところで静岡県中部を自動車で移動していて気付いたのは、ドライバーの運転マナーの良さだ。

制限速度を順守する姿勢や、適切な車間距離がどこでも維持されているよう思えることに驚いた。またタクシー・バス・自転車・歩行者が車道に少ないという環境もあるのだろうが、車道全体がとても平和な印象を受けた。交通戦争をしていないのだ。これなら誰でもストレス無く運転できると思う。因果関係はわからないが静岡県民に対してよく言われる「のんびりした県民性」に関係があるかもしれない。

道路だけでなく静岡の人間や地形・気候全体から受けるこの「のんびりした感じ」は、自分の今の生活には、どこにも見当たらないものだ。



帰り道のパーキングエリアでアーティストの安兵衛に偶然会った。安兵衛は私の同級生で同窓会の情報を教えてくれたのも彼だ。ただし彼自身は同窓会には参加せず、予定の打ち合わせなど何もしていないから、会ったのは全くの偶然ということになる。なぜか人を魅了する彼ののんびりした口ぶりと出会えた偶然にはもちろん感謝する。しかし、むしろ、それに気づくきっかけを与えてくれたことがありがたいと思う。たぶん、自分には田舎暮らしのほうがずっといい。光があれば影もあるだろう。でも家族がいて、車と仕事と少しのお金があれば。

3 件のコメント:

  1. あんなトコで会えたのはびっくりしたっけね。
    詳しくは言えないけど、俺は。
    橋本が近くにいたらパソコンの事とか色々教えてもらえるのになあ。
    まず小川に自分の携帯のメールアドレスを教えてやって欲しい。

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  2. コメントありがとう。わかった。あと多分同窓名簿を作っていると思う。

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